『【推しの子】』133話「芝居」感想です。
「15年の嘘」のため、ルビーがアイに近づくため、有馬かなが下した決断。
あまりにも、あまりにも胸が苦しい。
代償が大きすぎるよ…
ルビー、苦心
「本物のアイはそんな事言わない」
ニノの言葉がルビーの頭に残り続ける。
娘とはいえ、完璧で究極の、最強で無敵のアイドルを演じるのはハードルが高い。
母親代わりに育ててくれた人がいて、守ってくれる兄がいて、かつそれが好きな人で、友人にもいて。
可愛くまっすぐ育ってこれたのは周囲に恵まれたのもあるだろう。
アイが生きてきた環境とは大違い。遠い存在に近づくためにはどうすればいいのか…
良い演技のために…
「良い演技がしたい」は有馬とルビーに共通した願い。
有馬に比べて、ルビーはあまりにも経験が足りない。ではどう経験不足を補うか。
有馬が決意した瞬間の表情が美しくも切ない。これまで積み上げてきたものと失うものを見据えた瞳。
有馬の胸中で渦巻いていたルビーに対する嫉妬。
ルビーが傷つくのを分かって投げかける言葉の節々に棘がある。
アイも同じような状況でメンバーから責められる経験をしてきたんだろうな。
ルビーがアイに近づくために必要だとしても、辛すぎ。
読者側も胸が引き裂かれるのに、当事者の2人の胸のうちを想像するとさらに苦しい。
おそらくルビーは自分のために有馬が気持ちをぶちまけてくれたと察するとは思う。
察したとして、今までと同じような関係ではいられないはず。
でもまた改めて仲間として、友人として関係を築いていってほしいぜ…
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